2009/04/07

漆の不思議

▲この写真の二つの漆器、見比べてみてください。
向かって右が布木紙楽土に今回入荷したばかりの銘々皿で、左が店にある24cmのホーロク盛り皿なのですが、
同じ漆の朱色でも違っているのがわかるでしょうか?
塗り立て(出荷直後)はやや沈んだ朱色だったのが、三か月ほど経つと鮮やかな色に変化するのです。
どちらも豊かな日本の色なのですが、鮮やかに変化していくのを見ていると、漆は生きているんだと思います。

そういえば、漆の殺菌作用も驚異的です。
漆器に付いた大腸菌は4時間後に半減し、ほぼ24時間後には死滅するというデータがあるそうです。
しかも、大腸菌だけでなく、サルモネラや危険度の高いSARSにも有効だというからさらに驚きです。
(北国新聞05年/金沢工科大学・小川教授の比較実験結果より)
南部鉄器と同様、伝統工芸品として美しいだけでなく、日常用品としても実用に耐える漆器。
食器に抗菌作用のある漆を使うという日本古来からの知恵と職人さんたちが守り伝えてきた技。
どたらも大切にしたいものですよね。

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