2009/05/17

砥部焼き茶碗の会’09がスタートしました

88GALLERYにて「砥部ちゃわんやの会’09」がスタートしました。
初日には出展していただいた6人の作家さんの内、工藤省治さん、中田正隆さん、岡田威さんに在廊していただきました。
他の出展者の皆様は、芥川正明さん、池田富士夫さん、井上浩一さんです。

それぞれの作品はきっと訪れた方々に何かを語ってくれると思いますので是非ともいらしてください。
ラッキーもギャラリーで作家の先生たちから色々なことを学ばせてもらいました。
まず、お話をうかがったのは中田さんで、釉裏紅という独特の赤のことを教えていただきました。上絵付けではなく下絵付けしているので磨耗で取れる心配はありません。
釉の下で紅色に発色するので釉裏紅というそうです。 この色を出して安定させるのは凄く大変だったそうですが、
その話をされている時の中田さんはまるで自分の子供の話をしているような表情でした。

続いて工藤さんのお話をうかがったのですが、とても深く長時間にわたるお話となってしまいました。
また、途中から陶芸をされている若いお客様もお話に加わりますますヒートアップして、工藤さんの真摯さが直球で伝わってきました。 70歳を超えてもなおご自分を律する厳しさや後進育成への熱意のなかに職人としての誇りや魂を感じました。
工藤さんのおっしゃった職人に必要な3つのキーワードは「デザイン力、社会力、精神力」だそうですが
これは若手の作家さんの心にとても響いたようです。
この3つを職人として磨くことを決して怠らない姿勢を貫いたからこそ現在の工藤さんがあるのだと思いました。

そして、初日に在廊された中で最も若い岡田さんには、絵付けの面白さや難しさなどをお聞きしました。
個人的に岡田さんの伸び伸びとした作風が大好きなのですが、「常に新しいことにも挑戦してゆきたいと気持ちと今までの自分の作風を大切にしてゆきたいという気持ちが時々ぶつかるんです」という本音もチラッと漏らしていただきました。
これから毎年、茶碗の会で岡田さんの作品を見続けることが本当に楽しみです。
砥部焼きの良さは言葉や写真だけでは伝え切れませんので、ぜひとも実際に触れて見て確かめてください。
会期は今月29日までです。

0 件のコメント: